北海道在宅医療推進フォーラム in 北見  「おいしく食べる」を最後まで支える地域づくり

誤嚥性肺炎をきっかけに、食べること、暮らすこと、そしてその人らしい人生について考えるフォーラムを開催します。

誤嚥性肺炎は、単なる肺の感染症ではありません。口腔環境の悪化、嚥下機能や筋力の低下、低栄養、薬剤の影響など、身体全体の変化が重なって起こります。入院して治療を受けた後も、再発や生活機能の低下につながることがあり、病院での治療だけでなく、退院後の生活を地域全体で支えることが重要です。

今回のフォーラムでは、医師、歯科医師、薬剤師、看護師、訪問看護師、リハビリ職、ケアマネジャーなど、さまざまな専門職が登壇します。

架空の事例「北見太郎さん」の人生をたどりながら、予防、発症、治療、回復、在宅生活、人生会議(ACP)までを、リレー形式で分かりやすく紹介します。

フォーラムで考えること

  1. 誤嚥性肺炎を予防する
    むせ、食事時間の延長、食べこぼし、体重減少、口腔内の乾燥などは、食べる力が低下しているサインかもしれません。

講演では、次のような日常生活でできる予防策を紹介します。
口腔ケアと口腔内細菌の管理
歯科受診や義歯の確認
嚥下体操や食前の準備
食事中の姿勢や一口量の工夫
低栄養や筋力低下の早期発見
薬剤の見直しや飲みやすい剤形への変更

誤嚥性肺炎は、年齢を重ねれば必ず起こるものではありません。早めに変化に気づき、適切な支援につなげることで、予防や重症化防止を目指すことができます。

  1. 発症したときの現実を知る
    誤嚥性肺炎で救急搬送された場合、抗菌薬による治療だけでは、低下した嚥下機能や体力がすぐに元へ戻るとは限りません。

急性期病院、回復期の医療機関、在宅医療、施設などがどのように役割を分担し、本人や家族の希望をどのように共有するのか。医療・介護の現場で起こる課題を、具体的な事例を通じてお伝えします。

  1. 工夫によって「食べる楽しみ」を取り戻す
    一度「食べることが難しい」と言われた場合でも、嚥下リハビリテーション、口腔ケア、食事形態の調整、栄養支援などによって、再び食べたり飲んだりできるようになる場合があります。

フォーラムでは、できなくなったことだけに目を向けるのではなく、
今できること
工夫すれば続けられること
家族や専門職が支えられること
食事以外に残せる楽しみ
を大切にします。

  1. その人らしい生活と人生会議を考える
    食べることを安全に続けることは大切ですが、医療の目的は食事を禁止することではありません。

「どこで過ごしたいか」「誰と過ごしたいか」「何を大切にしたいか」「どこまで治療を望むか」。元気なうちから本人の希望を家族や支援者と話し合っておくことが、もしもの時の支えになります。
誤嚥性肺炎をきっかけに、治療の選択だけでなく、これからの暮らしや人生の優先順位について考えます。

リレー講演
医師・歯科医師ら10名が、1人10分ずつ講演します。北見太郎さんの事例を軸に、各専門職がそれぞれの立場から「何ができるか」「どのような楽しみを残せるか」を紹介します。

啓発・予防の段階
退院後の1年をどう守るか
口腔ケアと歯科の役割
薬の見直しによる誤嚥リスクの低減

医療・介護の連携段階
救急搬送される誤嚥性肺炎の現状
高齢者救急における治療目標
施設での誤嚥リスクの早期発見
在宅生活を支えるケアマネジャーの役割

在宅生活・人生会議の段階
訪問看護による日常的なACP
訪問診療における治療の限界と生活の支援
本人の優先順位をチームで共有する方法

各講演では、課題や困難だけでなく、「ここでできること」「本人に尋ねたいこと」「次の支援者につなぐこと」を示し、希望や具体的な選択肢を提示します。

全体討論
もしもの時、あなたの願いは届きますか?
リレー講演の後には、登壇者による全体討論を行います。

誤嚥性肺炎になったとき、本人や家族はどのような選択に直面するのでしょうか。救急車を呼ぶのか、どこで治療を受けるのか、食べることをどこまで続けるのか、どのような生活を望むのか。

具体的な事例をもとに、医療・介護関係者だけでなく、市民の皆さまと一緒に考えます。

開催概要
日時:令和8年10月3日(土)12:00~14:30
会場:オホーツクJA Bldg. (北見市とん田東町617番地)

プログラム
12:00 開会あいさつ
12:05 医師・歯科医師らによるリレー講演
13:45 登壇者による全体討論
14:25 閉会あいさつ
14:30 終了予定

こんな方におすすめです

自分や家族の「食べる力」を守りたい方
むせや食欲低下が気になる方
誤嚥性肺炎の予防について知りたい方
在宅医療や介護に関心のある方
家族と人生会議を始めたい方
医療・介護・福祉の連携に関心のある方

当日は、北見市発行のエンディングノートも配布予定です。
「食べられなくなったら、もう何もできない」ではありません。
口腔ケア、リハビリ、栄養管理、食事の工夫、周囲との対話によって、できることや楽しみを残せる場合があります。

「おいしく食べる」を最後まで。
そして、食べることが難しくなったときにも、その人らしい暮らしを地域で支えるために。
ぜひご参加ください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です